真鍮の止まり木

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2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

先生僕を*してくれ

僕にとってのささやかな「祈り」とは、先生の自室で毎朝目覚めることであった。古書の匂いに満ちた先生の寝具に身を沈め、安心の中で守られているのだと実感できるとき、確かに僕は生きているのだと知った。 生きている、それゆえ私は此処に居てもいい。何の…

お願いだからこんな俺のことは見ないでくれ

資格がなきゃ、泣いたらダメだよ、と優しい私が諭す。私の事、よくわかってるからだ。 ボタボタと溢れる、溢れる。きっかけなんて、何でも良かったの。自罰がやれるのなら、何だって、どうだって良かった。 沢山の「駄目な所」が、六畳一間にばら撒かれてい…

心がぐちゃぐちゃなままで

会社の楽しくない飲み会で、楽しい振りをしているときの自分が滑稽で泣きたくなる。惨めな気持ちになる。恋もセックスも、彼氏も彼女も、気軽に提供できる話題としてテーブルに並べられて振る舞われる。 「美味しいね」 そう言わないとやっていけない気持ち…

人類を、あるいは世界の白を信じさせてくれ

神山季雄という男。 神山季雄という男を知ってくれないか。私が、生涯かけて信奉すると誓った男の名前を、どうか記憶に刻んでいってくれないか。 彼は「善良」が形を持って顕現した存在だ。 彼の柔らかい髪が春を待つ寒風に揺れるとき、彼の人柄のように心地…