美しい思い人を見つめて
今日、Netflixで「CAROL」を見た。女性同士の愛を描いた作品だった。人と人が、性の別なく、心が惹かれるままに愛し合い、求め合うその様がただ美しく、美しいというそれだけで、なんだかひどく泣けてしまった。
車のウィンドウ越しに、相手の姿を探す。そして、相手を見つけたら、もう視線を外すことなどできなくなる。互いが互いを求めているということが伝わってくるシーンだった。
日常の瑣末な出来事に気をとられ、選び取るべき夢も、朝の祈りにも似た、ささやかな望みすら零れていってしまう。自らを誤魔化して、本当の願いも希求も霞んでしまって。そういう生き方をしたかったわけじゃないのに。
人生のことを考える。来年、5年後、10年後の自分について考える。これでいいのか、と問いかける。
主人公の一人であるテレーズを見ていて、私は自分の人生について考えていた。